重要古文単語315 四訂版 例文音読・入試問題 第一章 ゆかし/なつかし/はづかし/こころにくし
例文音読 ゆかし/なつかし/はづかし/こころにくし
入試問題 ゆかし/なつかし/はづかし/こころにくし
ある時、同じやうなる入道、語らひ寄りて物語りしければ、「御発心の因縁(いんえん)ゆかしくこそ。誰(たれ)も申さむ。仰せられよ。これは都に住み侍(はんべ)りしが、嘆く事ありて、住み慣れし都にとどまらず、あくがれ出(いで)てこの山へのぼりて」と言ふ。
① 知りたいものです
② 興趣があることです
③ すばらしいものです
④ 謂(い)われがあることでしょう
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解答 ①
寝殿の東面(ひんがしおもて)に住ませければ、少将、過ぎざまに西の対(たい)を見れば、よしあるさまなれば、「いかなる人の住むにや」とゆかしくおぼして明かし暮らすほどに、
① 恐ろしく
② うれしく
③ 不愉快に
④ 知りたく
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解答 ④
この歌の心は、唐に、呉松孝(ごしようかう)といひける人の、宮中の内より流れ出(い)でたる川の流れに遊びけるに、詩を作りて書きたりける木の葉の、流れて下りけるを見つけて、取りて見れば、柿のもみぢの赤かりけるに、詩を書きたりけると、思ひけるより後に、女の手と見えければ、いかなる人作りて書きけんと、この人ゆかしさに、思ひになりて、
① この人に興味を持って
② この人がおもしろくて
③ この人がなつかしくて
④ この人に傷つけられて
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解答 ①
心ざしたりし東(あづま)の方も、ゆかしければ、「命のほども知りがたし」とて、すでに出(い)でむとするに、日頃浅からず馴(な)れ契りし人々集まりて、夜もすがら名残を惜しみて、弦歌の曲に心をとどめ、たがひに袖をしぼりけり。
① 懐かしいので
② 縁があるので
③ 上品そうなので
④ 心ひかれるので
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解答 ④
御心ばへなどのなつかしくおはしましけるにこそ。
① 親しみやすく
② 馴れ馴れしく
③ ほほ笑ましく
④ かた苦しく
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解答 ①
よき人(う)の御前(おまへ)に女房いとあまた候(さぶら)ふに、心にくき所へつかはす仰(おほ)せ書(がき)などを、誰(たれ)もいと鳥のあとにしも、などかはあらむ。
① 親しい所
② 煩わしい所
③ 高貴な所
④ ねたましい所
⑤ 奥ゆかしい所
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解答 ⑤
限りなく思ひ定め給ふなる海人(あま)の苫屋(とまや)より他のことは、また心あらじとなんめりかしと心得るも、推し量り心にくう、いかばかりものし給ふにかあらむ、世をそむき変はれる有様ながら、なほ横目せじとばかり、かたじけなき御ことをば省き捨て給ふめるめざましさよ、とおぼえて、
① 残念で
② 心配で
③ 疑わしくて
④ 頼もしくて
⑤ 心ひかれて
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解答 ⑤