近年の大学入学者の受験動向
近年、大学入試で総合型選抜・学校推薦型選抜を受験して大学に入学する高校生が増えています。2023年度の私立大学の総合型選抜・学校推薦型選抜による入学者の比率は59%。国公立大を含めた合計でも50%を超えました。
※出典:文部科学省「令和5年度国公私立大学入学者選抜実施状況」
総合型選抜・学校推薦型選抜の
基礎知識
大学入試の選択肢の一つとして受験者が増えている総合型選抜・学校推薦型選抜について、それぞれの特徴や出願条件などを一覧にまとめてみました。
総合型選抜の場合
特徴 | 大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に沿って、受験生の能力・適性や学習に対する意欲などを総合的に評価する入試方式。エントリーシートなどの受験生からの提出書類のほか、面接や小論文、グループディスカッションやプレゼンテーションなどを課し、受験生の能力・適性や学習意欲・目的意識を時間をかけて総合的に評価する。 |
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出願条件 | アドミッション・ポリシーに対する理解や賛同とともに、学習成績、資格・検定試験などの条件を満たすこと。 |
選抜方法 | 一般的には、1次は書類審査、2次は面接(プレゼンテーションや口頭試問も含む)・小論文。スクーリングへの出席を課す場合もある。 |
入試日程 | 出願は9~10月、選考は10~12月。 ※日程は一般的な目安のため、詳細は各大学にご確認ください。 |
学校推薦型選抜の場合
特徴 | 出願には、成績基準等の条件を満たし、出身高校の学校長の推薦を受けることが必要となる。 大きく分けて「公募制推薦」と「指定校制推薦」(私立が中心)の2タイプに分かれる。指定校制推薦では、専願制の入試(合格した場合は必ず入学する者に限る)となっている。 |
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出願条件 | 出身高校の学校長の推薦が必要(学習成績の状況・学習成績概評、活動実績など)。 |
選抜方法 | 国公立:プレゼンテーション、口頭試問、実技、教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績、共通テストなど、学力を確認する評価を実施することが必須。 私立:小論文、適性検査、面接、基礎学力試験、調査書等の書類審査。 |
入試日程 | 出願および選考は、11~12月。 ※日程は一般的な目安のため、詳細は各大学にご確認ください。 |
POINT
総合型選抜・学校推薦型選抜での受験を考えているならば、早めの準備が必要です。
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総合型選抜・学校推薦型選抜対策用
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総合型選抜・学校推薦型選抜対策用
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学習方法についてのよくある質問
学校推薦型選抜試験の準備としては、自己分析をじっくり行うことが第1のステップになります。
自分の長所や短所、興味関心、進学の目的、将来の進路などを整理し、自己紹介や志望動機に結び付けることが重要です。
考えをまとめるために、志望理由書や自己PRシート、作文や小論文の課題などを書く練習を繰り返しすることが、面接での質問への回答や、自分の意見や考えを明確に伝える「話す力」や、「表現力」を磨くための練習にもつながります。
志望理由書なら「志望動機を抱くに至った経緯・体験」、自己PRシートなら「自分の長所」について、材料を集めて文章化してみましょう。
関連する事例やエピソードを考え、それをもとに具体的な表現で書く練習をしていきます。書いた文章を信頼できる人に見てもらい、フィードバックを受けることも有益です。他者の意見やアドバイスを受ける事で文章を改善することができ、同時に、自己PRや志望理由を他人に説明することで、自分の思考を整理し、より明確に伝えることができるようになります。
繰り返し練習をすることで、自己PRや志望理由の表現を洗練させていきましょう。時間をかけてじっくり取り組むことで、自分自身の魅力や目標を的確に表現することができるようになるでしょう。
各大学や専門学校の学部ごとによく出るテーマがありますので、まずは小論文の予備知識を参考書などでチェックをし、入試出題例や関連用語の学習をすると良いでしょう。
各学校ではオープンキャンパスや説明会を開催していますので、参加をすることもおすすめです。志望校の雰囲気や特徴、選抜試験の内容や要項について直接説明を受けることができますので不明な点を解消することができる場合もあります。
大学・学部にもよりますが、小論文の入試は傾向の継続性が強めです。過去問をしっかり研究することも有効です。
過去問の傾向から、自分が受験する大学の小論文がだいたい何字程度で出題されるかを把握し、その字数を丁寧な楷書で清書するために自分が何分間を要するか、計っておきましょう。小論文の試験で最も怖いのは時間切れです。最低限、最後の清書のために何分間キープしておかなければならないのか、事前に知っておくと本番での緊張軽減にもつながります。