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英語能力診断「English Level Test」の導入事例
茨城県立 土浦第三高等学校 様

投稿日: 2025年6月26日

 茨城県立土浦第三高等学校様は、自由な校風と快適な学び舎が魅力の学校です。学校行事や部活動も充実しており、文武両道のバランスの取れた高校生活を送りたい方におすすめです。今回は、独創的な英語教科指導で生徒の英語力を飛躍的に伸長している山本達也先生に、指導の特徴と「English Level Test」の活用状況についてお伺いしました。

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茨城県立 土浦第三高等学校 山本 達也 教諭
プロフィール

大学・大学院でドイツ語学を専攻後、一度はフィットネスクラブに就職。学生時代はハンドボール全国優勝の経験もある、異色の経歴を持つ英語教員。茨城県立高校での勤務歴は鹿島高校・石岡商業高校を経て、現在は土浦第三高校に勤務。ICT・AIを活用した指導や、生徒主体の英語活動に力を入れている。英語教育推進リーダー。

Q1. 貴校についてご紹介ください。

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 茨城県立土浦第三高等学校は、今年度創立79周年を迎える茨城県土浦市にある伝統校です。霞ヶ浦を一望できる高台に立地し、緑豊かで四季の変化がとても美しい落ち着いた学習環境です。

 「至誠、自律、協和」を校訓とした文武両道の精神のもと、確かな学力の向上と活発な部活動の両立を目指した教育を行っています。学科は普通科・商業に関する学科で成り立っており、すべての学科から大学進学しています。

 特徴的な取り組みとして国際交流に力を入れており、年に数回、台湾・インドネシア・チュニジアなどの高校生とオンラインで英会話にて交流するイベントを行っています。

Q2. 英語教育に関する取組みについて教えてください。

①「多読+考えさせること」を念頭に置いた指導をされているそうですね。

 英語コミュニケーション科目では、大量の書籍や特別な多読教材は使用していませんが、1年次より英文収録量の多い検定教科書を活用して大量の英文を読ませること、そして、ペアワークを中心とした活動重視の授業を行っています。生徒たちは普段から大量の英文に触れており、定期考査や模擬試験においても、長文問題に臆することなく取り組める力が付いています。また、ペアワーク主体の授業では、生徒は楽しみながら授業に参加しており、分からない点を他の生徒と確認し合う積極的な活動姿勢が備わっています。

 具体的には、パーソナルクエスチョンの一連の活動として、「リーディング➡内容を自分のこととして考える➡ディスカッション」の流れで行うことで、非常に有意義な授業が行えています。例えば、1ユニットのリーディングの後、関連するトピックとして、「あなたなら新2000円札の肖像画として誰を載せたいか選びなさい」というエッセイを書かせて生徒同士でディスカッションを行いました。生徒たちは大変興味深く捉え、自分のこととして考えて取り組むことができたようです。

 このように「英文内容に基づいて考えさせる」、そして「試験問題の出題や授業において設問を考えさせる」、さらに「採点基準を考えさせる」など、多様な「考える」取り組みにより、問題意識の高揚やフェイクニュースを見極めようとする習慣も身に付いてきました。

②文法指導の時間確保が難しいのではないでしょうか?

 現行指導要領に移行した当初、文法指導について課題と考えていましたが、現状では上手くいっていると考えています。まず、論理表現の教科書をベースにコンパクトに解説し、1年次より問題演習に取り組み、時間をかけて定着を図っています。その教材として「Bright Stage」(桐原書店刊)を採用して、1年次から2年次にかけて小テストを計画的に行っています。実際のところ定着するのは2年次からですが、1年次から力を付けている生徒もいます。

 さらに、1年次の後半から「ドラゴン・イングリッシュ基本英文100」(講談社刊)を活用して、1回あたり10問程度を定期考査などで出題して解答させています。その中には難易度の高いものもありますが、生徒は意欲的に取り組んでおり、これが英語力アップに効果を発揮していると考えています。併せて、構文集(中文の長さ)を活用した学習も文法力の向上に寄与していると考えています。

 生徒には、「定期考査も使って英語力を伸ばすから、しっかり対策をして欲しい」と伝えています。見て覚える、書いて覚える、音読を行う等、生徒がそれぞれに合った学習方法を身に付け、主体的に取り組めるようになりました。それらの結果、生徒による指導への評価は高く、納得して学習しており指導に着いてきてくれている、という実感が持てています。

 若い先生から教材選びについて問われることがありますが、究極的には教材は何を使ったかではなく、その何かを「どう使用するか」と「やり続けること」が大事だと思っています。生徒がいかに信じて取り組めるかが重要ですね。丸暗記させるのは好みではありませんが、生徒の習熟度によっては丸暗記ができるだけでも素晴らしいと感じており、その後の継続でさらに力が伸びている実績を確認できるようになりました。

③英作文指導の特徴的な取り組みや成果について教えてください

 基本的に授業内で英作文の演習はあまり行っていません。過去にはよく実施していたのですが、ある時からそれを止めました。その理由は時間の有効活用です。所要時間として、生徒が考えるのに30秒、書くのに5分はかかります。話すのは1分程度しかかかりませんが、アウトプットという意味では変わりない取り組みです。検定教科書で取り扱っているRetellingについても以前は書かせていましたが、今は発話をさせています。とにかく授業時間中は書かせることを減らし、話す活動の重視でどんどんアウトプットさせています。また、教材の右ページにある問題演習については、授業中ではなく課題として自分の時間を使って書かせることにしています。

 AIの活用について、桐原書店から販売されている「桐原AIエッセイライティング(AEES)」や「English Level Test (ELT)」を使用しています(ELTについては後述)。授業ではエッセイライティングは扱っていないため長期休暇等の課題として、AEESで英文エッセイを書かせています。課題なので生徒には様々な活用法を認めています。例えば、AIをベースとした機械翻訳サービス「TRANSABLE」で自己の英文の精度を高めた上でその英文エッセイをインプットし、AEESを使用している生徒もいます。この生徒はAEESで「A+」の評価を獲得していました。これも英語力を伸ばす一つの活用法だと思います。

 私の担当クラスでは、生成AIを英語学習に取り入れていますが、基本的に教員の助言が必要と考えています。効果的な使い方、よくない使い方など、例を提示するようにしています。例えば、生徒が語義の違いについて疑問に持つ場合の語義検索にその使用を薦めています。また、英文の日本語訳を確認するための使用は避けるようにしています。逆に英訳する際には活用するように勧めています。

 上述した文法や英作文の取り組みが奏功し、現学年のGTECのライティングスコアについて、過去の学年と比べて群を抜いて良い結果が出ました。2024年8月にはCEFR-J A2-1:40名、A2-2:57名、B1:4名、また、同年12月の結果ではB1+B2の合計で45名となりました。以前の(他の学年の)2年生12月時点の実績はCEFR-J A2[1]:19名、A2[2]:34名、B1:2名であり、現学年における成果をご理解頂けると思います。限られた時間の中でも、より効果を発揮できる文法指導や英作文学習指導の方法を追求し続けたことは、間違っていなかったと考えています。

Q3: English Level Test (ELT)を導入したポイントや活用の成果について教えてください

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 ELTは合計10題の和文英訳問題のオンラインの配信型テストです。アダブティブに和文英訳問題を出題するテストツールとして、他にあまり類似のサービスがないように思われます。受験者は、順次一問ずつ出題される問題をタイピングして提出していきます。受験者の一問ごとの答案の出来具合によって、その次の問題では難易度が上下のいずれかに調整されて出題される仕組みになっています。そのため同じテストは存在せず、クラスごとに日程を変えてテストを実施でき、指導上便利です。

 ELTの評価の仕組みについて、スコアリングの他、英検・TOEIC・CEFRなどの指標が提示されるとともに、提出された英作文答案ごとに添削がフィードバックされます。特に英検の「級」表示は生徒の英語学習の励みになっています。ただし、これは答案作成に使用した文法や語彙をベースに評価・スコア算定をしており、当該級の合否を保証するものではないので、教員の助言が必要となります。

 英語力、特にライティング力に関して、客観的に評価できるツールとして、非常に使いやすいと感じています。模試などでも英語力の伸びを見ることはできますが、英作文・英文法を重視した評価のため、具体的な指導の改善にもつなげやすいです。

 1年次では、入学時にELTを実施して英語力を確認し、そして1学期を終えたところで夏に再度実施しました。短期間での学習の後の測定であり限定的ではあったものの、英語力の伸びを確認することができました。導入当初においては、英語力不足やタイピングテストに不慣れなことから諦めていた生徒が多く、また私のところに質問に来る生徒が目立ち、運用としてなかなか厳しい状況でしたが、現在ではタイピングにも慣れ、テストに落ち着いて取り組めるようになりました。

 さらにELTの別の機能として、生徒の提出した英作文の添削内容や文法(統語)・語彙の観点から、チャート形式で即座に出来具合について把握できることにより、生徒自身が受験後速やかに英文法の参考書などに戻って、間違った内容や苦手な項目を復習しています。テストで取り組んだ内容を忘れてしまうロスがなく、学習に無駄が生じないため大変有効です。

 また、働き方改革の観点から、ELTおよび上述のAEESは(同じLMS上で運用されているので)教員にとっても指導上便利な教材です。具体的には、時間や手間をかけずに客観的評価や成績処理ができる点です。本来、教員は評価の作業に時間を費やすのではなく、生徒の英語力を伸ばすことに注力すべきなので、両ツールとも非常に重宝しています。これからも、生徒のさらなる英語力の向上や大学入試対策に向けて、生徒達の頑張りや英語力の向上について定点観測を行うべく、機動的に運用できるELT(+AEES)の実施を年間の指導計画の中に位置づけていきたいと考えています。

Q4. 最後に、土浦第三高校への進学を検討している中学生やそのご家族へメッセージをお願いします。

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 土浦第三高校は、新たな可能性に挑戦したいと考える、意欲あふれる生徒たちにとって理想的な環境です。英語学習だけでなく、あらゆる教科や部活動において、自己の可能性を広げたい中学生の皆さんに心からお勧めします。中学時代には経験したことのない分野で才能を開花させ、新たな自分を発見する生徒が数多くいます。初めて取り組む学問分野で頭角を現す生徒など、多様な成長の形があります。教職員一同、皆さんの「なりたい自分」への挑戦を全力でサポートします。ぜひ本校で、充実した高校生活と確かな成長を実現してください。


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