探求 論理国語 付属教材・資料見本
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三〇ページ三一ページ上8 毛虫がついて難儀して 上9 お爺さんご自分でお切りになったじゃないですか 上11  ぽっくりと 下4 そんなのどちらでも同じこと ■そんなの■はこの春下8 「どうしたんです、ぼんやりして。 」 〈知〉の深化 上7  問 「妙なこと」とは、どういうことか。*  問 前問以外で、「婆さん」が「わし」の幻想の中の存在であると思われる点を挙げよ。評論Ⅰ* っ 問てそ 、の「す、婆べいさてつんがも」■そがばわ死しにん■いでのるい幻とたと想信のじい中てうでい事のる実発問例 読解のポイントを世もに押さえられる発問と、その界のよでのっ解答を示しました。て、場面①②の捉え方はどう変わるか。どういうことか。授業展開例晴れた空の下でにイラガという毛虫が発生する。イラガは■電気虫■と呼ぶ地方もあるように、触れると感電したような激しい痛みを感じる。一度発生すると駆除するのが難しい。■難儀■は、難しいこと、苦労すること。古文にも見られ、これも昔風の言葉遣いと考えられる。 妻のこの言葉遣いから、■わしら■の夫婦としての関係性が推測できる。妻を■おまえ■とぶっきらぼうに呼ぶ夫に対して、妻は敬語を使い、常に笑顔を絶やさない。亭主関白という日本の古い時代の夫婦関係が当てはまる。馬などがゆっくり歩くさまを言う副詞。ここでは食べ物を口にゆっくりと入れるさまを言っている。■ぱくりと■と比較すると違いがわかりやすい。なお、こうした擬態語・擬声語(オノマトペ)は、三一ページにもあり、小説の雰囲気や登場人物の人間像に一定の効果を与える。大学入試に失敗したのが息子なのか孫なのかということ。年齢による記憶の混同を示唆するとともに、愛情を注ぐ対象としてはどちらも身内であり、同じという■婆さん■のおおらかな人となりも思い浮かばせる。ぎかっこが付けられた最初。語りの中の■婆さん■の姿にリアリティーを加えるが、この後もかぎかっこの付かない発話と付く発話が混在する。これは■妙なこと■(三一・上7)と同様、読む者に■婆さん■の存在に対して疑問を感じさせる効果がある。桜の木には、七月と十月頃妻の発話にか不意の喪失が物語の急転を告げる。  答 散歩後の場面(場面③)を読むまでは、老夫婦の少し曖昧になってきた過去の記憶をたどる穏やかな春の日常風景と捉えられたが、■婆さん■の死という事実が明らかになることによあったと、捉え方が変化する。▽三四ページ「構成展開図」参照。■わしら■老夫婦ののんびりとした日常に見えた場面は、■婆さんはどこかな■→■あれはもう死んだのだ■という■わし■の自問自答によって百八十度転換する。4 「わし」がどのような独り暮らしをしているかをまとめる︒*    問答  ■「わわしし■」ははど亡のくよなうっなた暮■ら婆しさをんし■とて二い人るでか。思い出の中を生きているが、実際には独り暮らしをしており、次男の嫁に食事など、生活全般の世話をしてもらっている。▽散歩後の場面から■わし■の現実の生活を読み取る。上 13   答  問 庭「のそ桜のの二木十を年切間っをたも二う十一年度前生かをー一きら」豊ジ時る現と在富で限はににご見、と示やしのすの症と作授てく■のっい業お示婆症たうさ状、事展りしんにと実開、ま■もきがは読に読例し実、■み若みをた際取く取われり、、。のしるにと■原ご発が。き方則問授そがに向、自の性見例業■幻分を婆開やの想を与さのえすき板イん中べる■二書メでのて。死こ形理ペ例ー至るまでの記憶が一瞬のうちによみがジえをって描くきやす解いし紙てく面れ構る理成想との妻なのっ姿てなのいでまあるす。。教科書(三〇〜三三)・ ■わし■の心の中を見透かしている、口に出さ・ ぺんペん草をうれしそうに揺らしながら歩くるということ。▽■わし■は、■婆さん■と一緒の幸せだった二人の生活を思い出している。■伏せたまつ毛を三十年も四十年もの時間が滑っていくのが見える■(三〇・下6)も同様。  答 桜が咲いている季節なのに、■婆さん■が桔■の模様のいかにも涼し気な浴衣を着ていること。▽和服の意匠は季節を先取りする傾向があるので、秋の七草である桔■の浴衣を夏の盛りに着るならよいが、桜の季節では早過ぎる。散歩とはいえ、外出着としても不自然である。  答 ・■ ■のない■婆さん■の会話がある点。ないことまでみんな見抜く点。など、実年齢より若く幼い行動が見られる点。▽ころころと笑い、すべてを許容する■婆さん■の言動から感じる違和感。その言動は見方によっては、年を取っても少女らしさを失わない夫に従順な妻の姿にも、老いからくる認知 37

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