探求 論理国語 付属教材・資料見本
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三四ページ三四ページ2 十九世紀半ばまで科学は自然哲学であり 4 文明 4 科学は制度化・軍事化・技術化・商業化を通じて変容したのである 国家というスポンサー 5 教科書(三四~三五)詳しい解説を掲載しました。授業展開例 (発問と解説)語句の解説科学と市民 自然の謎に挑戦する︑純粋な文化の営み  科学の制度化︑軍事化︑技術化︑商業化文明の建設にいそしむ︑「役に立つ科学」自由の喪失科学と市民●導入のポイントめには、どのような表現上の工夫があるか。●展開のポイント*  問 形式段落■において、科学は本来どのようなものだったと述べているか。教科書(三四〜三五)1 評論文において︑筆者の主張・見解はどのようにして提示されるかを確認する︒*  問 筆者の主張・見解を効果的に提示するた  答 ■つまり、■■しかし、■などの文頭表現。 ■〜のである。■■〜ねばならない。■などの文末表現。■確かに〜しかし〜■などの呼応表現など。▽■表現上の工夫■に絞って発問して、焦点を明確にしたい。具体例を添える、一般論と対比させる、言い換えながら繰り返す、などの■構成上の工夫■については補足説明する。全文を通読し︑指示表現が指し示す内容を確認する︒  答 自然が投げかける■に挑戦する純粋な文化の営み。評論解析A*  問 形式段落■において、科学の現状について筆者はどのように指摘しているか、二点挙げよ。板書例 ■科学の限界■(平成24)によれば、■サイエンティスト■は職業としての科学者を明確にするために一八四〇年代に作られた造語である。■種の起源■(一八五九年)を著したダーウィン(一八〇九〜一八八二年)は自らを■サイエンティスト■ではなく、■ナチュラル・フィロソファー(自然哲学者)■と自任していた。 文化と文明の定義はさまざまな立場からなされ、一元化できない。文明と文化は同義のものとされるときもあるが、本文では■人間の精神的活動の所産■を文化、■物質的所産■を■文明■としている。池内了は前掲書において、科学が国家の政策や制度に組み込まれることを■制度化■、科学が技術と結びつくことを■技術化■、科学が戦争に利用されることを■軍事化■、科学が収益を得るための手段と化すことを■商業化■と述べている。術振興会が主体となって、国内の研究機関に対して科学研究費助成事業を行っている(ここでいう■科学■は人文学、社語会科句学のも解含む説)。この科学研究費(科研費)は各機関に均等に配分されるのではなく、審査を経て採択や継続の可否、交読付額みの取増減りがの決定うさえれるで■重競要争的と資な金■る語句▽に次のつ問いいとて合、わせて、科学がどのように変容池内了の日本では文部科学省と日本学していったかを確認させる。  答 ・文明の建設にいそしむようになった。・自由を失い、息苦しくなりつつある。▽どちらも科学の変化を指しているが、前者は現代の科学に課されたもの、後者は現代の科学が失ったものである。生徒が同じ性質のものを二点挙げないよう整理させたい。▽■国家というスポンサーの意向を……運命づけられた■は■制度化・軍事化・技術化・商業化■による科学の変容の具体的事例である。■これらが課している限界■とは具体的事例ではなく、根幹にある■制度化・軍事化・技術化・商業化■が課すものと捉えるべきである。20*6      問問答   「形制こ式度れ段化ら落・」■軍がに事指お化しい・てて技い、術る筆化も者・のが商は板書例 実際の板書にお役求業何め化立ていただける例を示しまかて。。いした。る2 

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