探求 論理国語 付属教材・資料見本
16/67

教材に関する標準的なレベルの設問例をご用意いたしました。データは〈一太郎・ワード・PDF〉の三つの形式でご用意しています。標準問題ヒトの社会性にとって、①「共感」が大きな働きをなしていることは明らかだ。ヒトは他者に共感するので、他者をないがしろにすることもできず、自己利益だけを追求することもできない。では、「共感」とは何だろうか?俗に「共感」と呼ばれている感情には、②いくつかの段階と種類がある。最も基本的で低次のものは、他者の情動状態が観察者に伝わる「情動伝染」である。例えば、他者が腕に注射針を刺されているのを見ると、自らも痛みを感じてしまう、というaハンシャ的な反応状態である。このことは、ラットでも見いだされており、ラットの個体が、ほかのラットが電気刺激を受けて痛がっているところを観察すると、bはからずも自分も痛みを感じてしまうようだ。次に「感情移入」という現象がある。これは、他者の感情状態を我が事のように感じてしまうことを指す。勇壮な音楽を聴くと自分もcコブされたり、サスペンス小説を読んで、主人公の不安を我が事のように感じたりするのが、この例である。そして最後に、「認知的共感」がある。これは、他者と自己を明確に区別したうえで、他者の状態を理解し、その感情状態に共鳴することを指す。自分とはかけ離れた地域で起きているdフンソウの犠牲者の気持ちを、その状況を想定して理解するような場合である。これらはすべて、明確に分けられるものでもないが、近年は、これらを引き起こす脳活動の基盤についても明らかにされつつある。情動伝染と感情移入は、いろいろな動物で観察されているものの、認知的共感は、ヒトに固有のものであるようだ。近年の脳研究によると、自分自身が身体的痛みを感じるときの脳の賦活部位と、自分自身が社会的痛みを感じるときの部位は同じである。社会的な痛みも、物理的な痛みと同じなのだ。そして、他者が物理的な痛みを感じているのを見るは、③それとは異なるのである。このときは、ことさらに前頭前野が活性化されるので、他者の社会的痛みに対する共感は、自己と他者とをeメイリョウに区別し、他者の状況を理解したうえで他者の感情を感じる、認知的共感なのである。霊長類学者の山本真也らは、飼育のチンパンジー二頭に対し、各自の状況では使い道のない道具をそれぞれに与え、どのような行動が見られるかを観察した。〔かないところにある。〔状況である。ステッキを持っているチンパンジーにとっては、ステッキは何の役にも立たない。〔渡してあげれば、隣はそれでジュースの容器を引き寄せてジュースを飲むことができる。④さて、彼らはどうするだろう?ほとんどの場合、ステッキを持っているチンパンジーは、ジュースの容器を取ろうと苦労して手を伸ばしている隣人に対してステッキをあげようとはしなかった。しかし、いったん、隣のチンパンジーが「ステッキをよこせ。」という明確なサインを出したなら、彼〕、あるチンパンジーには、ジュースを飲むためのストローはあるが、ジュースの容器自体は手の届〕、その隣のチンパンジーには、ジュースの容器はどこにもないが、長いステッキが手元にある、というCBA標準問題1それは、どこから進化したのだろう?〕、隣のチンパンジーにそれを1450点)【【■■チチンンパパンンジジーーはは「「おおせせっっかかいい」」ををししなないい■■】】次次のの文文章章をを読読んんでで、、後後のの問問いいにに答答ええよよ。。(配点

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る