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光源氏の垣間見少女登場尼君に訴える少女尼君の語り尼君と女房の歌端の唱・和展開などの文章構成をひとめでご確認いただけま第一段落(一〇六・1~一〇七・7)第二段落(一〇七・8~一〇八・9)第三段落(一〇八・10~一一〇・3)上段「構成展開図」では、本文の構成を示しました。発源氏物語(若紫との出会い)教科書(一〇六〜一一一)物語夕暮れどき︑光源氏が小柴垣の家を垣間見ると︑上品でし使いがすずめの子を逃がしたと訴えると︑尼君はその幼さを心配する︒光源氏が少女を思わず見つめるのは︑思いを寄せる藤壺宮に似ているからで︑許されざる愛を抱く光源氏は思わず涙する︒尼君が少女の将来を心配して歌を詠むと︑女房が唱和する︒光源氏の来訪を知らせた僧都が挨拶に来るというので︑光源氏も戻った︒︵198字︶・小柴垣のもとに出かける光源氏と惟光︒↓夕暮れと霞︙垣間見に絶好な場面設定︒・読経する尼君︵気品ある姿・四十歳過ぎ︶︒      ・こざっぱりした様子の年輩の女房二人︒・出入りして遊んでいる女の子たち︒          ・その中の︑泣き顔で走り込んでくる十歳くらいの少女︒︿動﹀↓第一印象︙「いみじく生ひ先見ゆ」ほどの可憐さ︒・「すずめの子を犬君が逃がしつる︒」と訴える少女︒・少女をたしなめる尼君︒・垣間見する光源氏︒↓少女が︑恋しい人︵藤壺宮︶に似ていることに気づいて涙ぐむ︒・少女の境遇を知る光源氏︒↓自分構と共成通・し要た約境遇に同情↓愛へと発展︒・少女の行く末すを案。じ下て歌段を詠「む要尼君約と」唱和でするは女、房︒意味段落ごとの要約と、本文・僧都登場↓光全源氏体のの北山二来訪〇を〇告げ字る要︒約を掲載しました。︿静﹀光源氏は︑夕霞に紛れて︑先ほど目に留めた僧坊の辺りに出かける︒供は惟光朝臣だけ︒西側の小柴垣から垣間見すると︑上品な感じの尼君が読経するのが見える︒女房や少女たちの姿もある︒そこへ十歳くらいの︑かわいらしい顔立ちの少女が顔を赤くして走ってきた︒光源氏は︑見上げる尼君の顔立ちが少女に似ているところから︑少女は尼君の娘なのかもしれないとご覧になる︒少女はすずめの子を逃がされてしまったことを尼君に訴える︒尼君にたしなめられている少女の容姿は成長した後のことが思われること︑と見つめていると︑実は自分の慕う藤壺宮によく似ているためであったと思うにつけ︑涙がこぼれる︒尼君が少女に向かって︑我が身亡き後︑どうやってこの世を過ごそうとなさるか不安でならないと泣く様子を見て︑光源氏は訳もなく悲しい気持ちになる︒少女も泣く尼君をじっと見つめているうちに︑伏し目になる︒尼君と女房が少女の将来のことを危ぶんで歌を和しているところへ︑僧都がやって来て︑光源氏が病気のまじないに北山の坊に来ていることを伝え︑挨拶に行かないかと誘う︒光源氏は坊に戻る︒200字展 開発 端●構成展開図要約美しい尼君が読経している︒中に美しい少女がいて︑召           ●5

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