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六二ページ1 二十里2 2 4 4 桮杓 ■桮■は杯、■■■は酒を飲むひしゃく4 謹使臣良奉白璧一双、再拝献大王足下、玉斗一双、再拝奉大将軍足下 ■A(ハ)Bヲシ教科書(六二・1~六三・2)事項についての解説を掲載しました。授業展開例 (発問と解説)語句と文法の解説㈤豎子、与に謀るに足らず鴻門之会5 5 5 7 8 9 教科書(五三〜六三)■であるが、解釈の際は■使■が■奉一双■■再拝献大王足下■■再拝奉下■のそれぞれに係っていることに注意する。奉 ■奉■は、茂った草を両手でささげ持つさまを表し、さらに■手■を加えたのが■捧■の字である。ここでは、■うやうやしくささげる・ささげ持つ・たてまつる■の意。ることで、士大夫階級の者が国君に対して行う。相手を敬う辞。■閣下・殿下・陛下・机下■などと同様、敬意を払うべき人の称の後に加えたり、またその人自身を指すときに、直接その人を指二す度のおを辞儀はばをかすっるてこ用とい、た丁寧。板書例 実際の板書ににお役立ていただけ礼拝る例を示しました。す場合■いづクニカ・いづクニ■と訓読する。席のこと。座席にはおそらく敷物が敷かれており、その上に置いたと考えられる。項王の受け取り方と対照的に描かれることで、范増の意図が示されている。敷物が敷かれていない地面にそのまま置くことからは、●公の贈り物を受け取る意志がないことと、そのまま受け取る項王に対する明らかな批判の●展開のポイント*  問答沛 沛公脱出の経緯と、張良の対応をまとめよ。板書例*  問 「白璧」と「玉斗」の受け取り方からうかがわれる人間関係を指摘せよ。史伝Ⅱ張良=①贈り物を献上   張良に恩ある項伯と︑樊噲・張良らの活躍により︑沛公は鴻門の会見場からの脱出に成功︒⇦ ︿結果﹀公= 張良に︑抜け道を通って自軍にたどり着く頃合いを見計らって︑宴席に戻ることを指示︒ ︿信頼関係﹀帰ったと述べ︑項王の自尊心をくすぐり詫びる︒斉読・各自の音読などを繰り返し︑正しく訓読する︒語句の確認と現代語訳をし︑沛公脱出の経緯と︑張② 沛公が酒に弱く︑さらに項王の怒りを恐れて逃げ耳 ■耳■が文末に用いられる場合は、限定・断定・語勢を強める意で、■…のみ■と訓読する。一般に限定の意を表すことが多いが、ここでのように、断定の意味で用いられることもある。度 推し測る。ここでは●公が自分の軍営にたどり着く頃合いを見計らうことをいう。間 ■間■には■しばらく・しばし■の意があり、ここではその意に解釈して訓読している。■ひそカニ■■しのビテ■と訓読している例もあるが、その場合は■抜け道をこっそりと■の意になる。勝 耐える・こらえる。■刑(五八・3)の■勝■は助動詞的な用法だが、ここは本動詞の用法。のこと。転じて■桮■■で酒盛り・酒を飲むことの意。テC[セ]しム■の形の使役形だが、Aに当たる■●公■は前文からのつながり語で句省と略さ文れ法ての解説姿勢が読み取れる。いる。Cに当たるのは■奉 (↓「㈤句形1」)人如勝。■白璧一双、 読…み…足取り9の う抜え剣で撞而重破要之 と贈なりる物を語地句面にや置文くだ法けで再拝 足下 安在 ■安■は、場所を問う疑問・反語の意の之坐上 ■坐■は、ここでは座る場所、座之地  恐不 置 置   不過 下白璧大将軍足1  ■勝■(六二・4)、■安在■(同・7)、■与■(六三・1)などの訓読を押さえる。(→「語句と文法の解説」)2 良の対応についてまとめる︒   「板書例」参照。3 「白璧」と「玉斗」の受け取り方の違いから︑項王と范増の人間関係と︑それぞれの人物像を把握する︒   62

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