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四六ページ四六ページ ●   1 いざ給へ 「給へ」の上に「来」や「行き」な2 尊きわざすなる 2 見せたてまつらむ 「たてまつる」は謙譲の補5 高き山の峰の、下り来べくもあらぬに 「山7 来ぬ 「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」の終止形︒7 やや 教科書(四六・1~四六・15)事項についての解説を掲載しました。授業展開例 (発問と解説)語句と文法の解説姨捨②大和物語(姨捨)7 8 教科書(四五〜四七)驚きの気持ちも含まれている︒伯母にすれば︑何が起こったかわからない状態である︒動詞「いらふ」の連用形が名詞化したもの︒「で」は打消の意を表す接続助詞︒未然形に接続する︒下二段活用の他動詞で︑「腹を立てさせる」の意︒「腹立ち」は四段活用の自動詞で︑「腹が立つ」の意︒妻の勢いに気圧されて︑ついそのときは男も腹を立て︑伯母を捨てるに至った︑ということ︒︵が︶ごと」の形で連用修飾語を作る︒場合は男が伯母を思慕する思いに重点が置かれる︒「悲しう」︵四六・12︶も同じ︒ぼんやりと見つめる」の意︒明るく光る月を見て︑自らの行為やこれまでの伯母とのこと︑まとを思い︑物思いに沈んでいるのである︒月は男の心を映す鏡のような存在といえる︒寝ることもできない︒「寝い」は名詞で︑「朝寝」「寝汚し」などの複合語に用い●展開のポイント3  問 「限りなく喜びて負はれにけり。」における伯母と男の思いを、それぞれ説明せよ。6・7  問 「下り来べく」と「来ぬ。」の読みを答えよ。6  問 「置きて逃げて来ぬ。」における男の気持ちを説明せよ。日記物語と1 する︒︵適宜︑語句・文法事項を確認する︒︶  答 ・伯母︙寺でのありがたい法会を聞ける喜びと︑自分を背負ってくれている男に対する感謝の気持ち︒・男︙妻にいわれたとおり︑伯母を捨てることに無我夢中であるが︑その心の奥底には︑自分の噓を信じてこれからどのようになるのかも知らず︑喜んで法会に向かう伯母に対する後ろめたい気持ちと︑はたしてこのまま伯母を山奥に置いてきてよいのかというためらいの気持ちがあったと想像される︒  答 ・「下り来べく」︙おりくべく・「来ぬ︒」︙きぬ▽下に来る助動詞がどの活用形に接続するのかに注意する︒︵↓上段「語句と文法の解説」・「文法2」︶  答 伯母に対する申し訳なさ︑罪悪感︵でその場にいたたまれない気持ち︶と︑伯母への未練︵を断ち切りた第二段落を音読し︑脚注を参考にしながら現代語訳どの動詞を省略した慣用表現︒ここでの「わざ」は法事︑法会の意︒「す」はサ行変格活用の動詞「す」の終止形︒「なる」は助動詞「なり」の連体形︒終止形に接続しているので伝聞・推定︒ここでは︑「ありがたい法会をするということだ」という伝聞の意︒助動詞の未然形︒敬意の主体は男︑敬意の対象は伯母︒の」の「の」は連体修飾格︑「峰の」の「の」は同格を表す︒「べく」は可能の助動詞「べし」の連用形︒「べし」は終止形接続の助動詞なので︑「来」は「く」と訓読する︒「ぬ」は打消の助動詞「ず」の連体形で︑下に「峰」が省略されている︒「高い山の頂で︑︵伯母が︶下りて来られそうにない頂に︑」の意︒「ぬ」は連用形接続の助動詞なの語で句︑「と来文」法はの解11  説寝も寝られず 「き」と訓読する︒呼びかけの感動詞であるが︑こ読こみでは取りのらうれえるほでか重︑助要詞「とのな」「るを」語「も句」をや介文して法︑動いらへもせで 「いらへ」はハ行下二段活用のいひ腹立てける折は、腹立ちて 「腹立て」は3010  「たご悲︑とし今しく頃 」伯の「母連悲は用しど形くう」「しはごて一といく説る」にかに「な愛相どし当発問例 読解のポイントをとしくい押さえられる発問と、その︑」︒「っそ︙た解答を示しました。ののこ11  眺めて 「眺む」は「物思いにふけりながら︑10  親のごと 「ごと」は助動詞「ごとし」の語幹︒

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