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76 7  詩 54  人間から虎に確実に推移。=(人間性喪失の恐怖・悲哀)■〜■産を破り心を狂わせてまで執着した袁傪の印象=立派なものではあるが、どこか微妙な点で欠ける。■・■李徴の自己分析=(自我意識の苦悩)虎に化してしまった悲しみを、もはや誰に伝えようもな構い成とい・う要孤約独な嘆きを旧友に訴える。■〜■自己以外の人間に対する愛情の欠如を悔いる。後に残された妻子への配慮の依頼 るような男だから、こんな獣に身を落とすのだ■=(自己中心性←→芸術至上主義的感情)■・■あさましい姿に変身した自らを、丘の上の旧友に見せ、二声三声咆哮し、元の草むらに躍り入る。を、袁傪に伝える。→ 袁傪の承諾上段「構成展開図」では、本■文(の五構七・成9を~)示月しを仰まぎし咆哮たす。る虎導。入・展開・結末などの文章構成をひとめでご確認いただけます。下段「要約」では、意味段落、形式段落ごとの要約と、本文全体の二〇〇字要約を掲載しました。 ■臆病な自尊心■と■尊大な羞恥心■という矛盾した心理が自分を虎に化させたという自己分析と、虎に化してしまった悲しみをもはや誰に伝えようもないという嘆きを、旧友に訴える李徴。李徴は、自己以外の人間への愛情の欠如が、虎への変身の原因であると反省しつつ、 袁傪に妻子のことを依頼する。■・■(五六・3~)妻子への配慮を依頼する李徴。■・■(五六・13~)妻子を忘れて詩作に執着した李徴の自■と袁傪への忠告。明け方、 あさましい獣に変身した自らの姿を、丘の上の旧友にさらし、虎は二声三声咆哮する。■(五四・1~)李徴の性格の自己分析。■(五六・1~)夜明け。第六段落(五六・3~五七・5)第七段落(五七・6~五七・12)■(五七・6~)李徴と袁傪の別れ。自負心の強い李徴は︑有名詩人を目指して官職を辞すが︑られ発狂に至る︒李徴の旧友袁傪は︑旅の途中で虎と化した李徴に出くわし︑人間性と獣性を合わせ持つ苦悩と孤独を聞かされる︒詩への執着を捨てきれない李徴は︑詩を袁傪に伝え︑即興の詩を詠み︑愛情の欠如が変身の原因であると反省しつつ︑妻子のことを依頼する︒明け方︑獣の姿を旧友にさらし︑虎は二声三声咆哮する︒︵200字︶山月記教科書(四六〜五八)小説Ⅰ小説Ⅰ小説Ⅱ詩に執着する李徴の心境と即興の詩屈折した自らの性格についての告白と嘆き虎に化した原因の分析李徴と袁傪の永遠の決別     要約生活に窮し︑再び役人となる︒しかし︑自尊心を傷つけ             ■飢え凍えようとする妻子のことよりも、己の乏しい詩業の方を気にかけてい                      ■臆病な自尊心■と■尊大な羞恥心■という矛盾した心理が虎に化させた。                                      ■この気持ちは誰にもわからない。誰にもわからない■200字結末(結)

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