探求 文学国語 付属教材・資料見本
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一七ページ一九ページ 一六ページ○「本当に何にもできない」を具体的にいうと︙・字が読めない︑はさみが使えない︒=ほかの子ができることができない︒・ほかの子や先生に対して︑自分の気持ちを表現できない︒=ほかの子や先生が困惑している︒       その結果  「絶望」を抱く︒     ←なぜ?  幼稚園児で︑世界が「狭い」ため︑そこしかいる所がないから︒一七ページ一八ページ   保育園に通っていた私は、ほかの子どもよりずいぶんと未発達で、うまく話せず、うまく遊べず、必然的に、友達がひとりもいなかった。友達のいない子どもにとって、休み時間はたいへんに苦痛だった。  休み時間や、母親のお迎えを待つあいだ、苦痛から逃れるために本ばかり読んでいた。  角田作品の登場人物の多くは、普通の人ができることがなぜかできず、周囲への違和感を抱えている。そのまま違和感を持ち続けることもあれば、現実との妥協点を見つけてうまく立ち回ることができるようになる場合もある。■ランドセル■は後者のパターンに当たる。っても、幼稚園児である■私■はそれを、■ぼんやりと重暗い、窮屈な気分■としか表現できていない。したがって、完全な絶望とはいえず、その後の人生が■プレゼント■によって好転していくことへとつながっている。実際に、小学生になり世界が広がることで、■絶望■は■私■にとって意味のないものになるのである。■わかっている■というのは、狭い世界でのことにすぎない。角田作品では、■空洞■のモチーフがよく登場する。これは■■■■空虚さ■を表現するものであり、精神科医の斎藤環は■がらんどう=■は、決して恐ろしいばかりの存在ではない。それは恐ろしい存在であると同時に、誘惑的でもある。■■がらんどうは角田さんの物語のおおもとにあって、女たちを動かしてやまない何ものかだ。■と述べている(■ユリイカ■平23・5)。このような■空洞■は、登場人物の行為によって■未来の可能性■へと転化しうるのである。から。えて物をもらうことはうれしくもあるということが読み取れる。▽やる前からあきらめる、マイナス思考の子どもなのである。同時に、そう思わざるをえないほど、人生がうまくいっていなかったともいえる。しかし、祖母からランドセルが届き、るきっかけが生まれるのである。  答  「板書例」参照。  答  「学習の手引き・読解2」「板書例」参照。3 第一段落を音読し︑幼稚園時代の「私」の特徴を整理するとともに︑ランドセルに対して「私」が抱いた印象について考える︒  答 本当に何にもできない子どもだということ。▽■子ども■ではあるが、そのことをわかっているだけ■大人■であるともいえる。  答  周囲に何とか合わせて授言業わ展れた開こ例とをやろうという受動的な気持ち。  答 ■汚して、忘れて、最後にはジなをくす描■ときいやすい紙面構成となっています。う、恐れること全部をやらかすだろうと思った教科書(一六〜二八)○「ランドセル」の印象・外見︙赤くつややかに光る    私自身が入れそうなほどばかでかい・音︙︙かちゃりと小気味いい音・中身︙ベージュの空洞︑不思議な匂いランドセル小説Ⅱ1 全部わかっているから、私は絶望した ■絶望■とい7 真四角の空洞 3  ◆1  「私」はどのようなことを「ちゃんとわかっていた。」のか。板書例「私」のどのような気持ちがわかるか。4  ◆3  「どちらかというと気が重かーをっジ豊た。で富」の見にはや示すし  ・ くてば希 示おか望 でを しりか託 いす ま、のこ し実でと ︑のた際←なでくき。のさる発ごな存く在授問て業例すむのや板イメ書例ーなぜか。*  問  「ランドセル」から「私」が受けた印象を具体的に指摘せよ。板書例*  問  「ランドセル」は「私」にとってどのような存在か。板書例小説Ⅰ一時限ごとの・・授「空不業洞思は議展ばなか開匂でい例か」くをが︑「何、未だ来原っのて則匂入い見る」よ開にう思にきえ見る二えるペ 45板書例 実際の板書にお役▽立ていただける例を示しま■そかどした。れ持ちまたらでなか何かとをっいもたうら■とっ私■て■とものあ■気る重持の苦ちでしに、い変入■化学気がに分訪備しれ← 14   ◆2  「何とかやりすごした。」という表現から、

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