探求 古典探究 ダイジェスト版
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らすらはんののうちせぬ5きま1 3    2ちす1んな9「大あ人は れに見たまふ。」の主語は誰か。18「後もろこ見そ 」の用法を確認してみよう。い黄色)、裏が黄色の山吹襲が。春に着る。「襲」は、布や衣服を重ねて用いる際の配色。われて。くして。「源氏物語」の奥深さを味わう「物語」単元たのですか。上に衣若服紫を。掛後けのて人間関係の広がりや時代の広がりを視野に入れて作品を俯瞰でき源乾氏かるよう、豊富な教材を網羅。例えば「源氏物語」では、藤壺宮を慕うのし妻た光源氏の心情が描かれた「光源氏と藤壺」(古文編Ⅰ部)や、光源氏死、り紫、後の時代が描かれた「匂宮と浮舟」(古文編Ⅱ部)までも採録。コラム上香。を「海を越える『源氏物語』」「原文を読み解く魅力」とあわせ、作品全た体を深く理解できる構成としました。きしめたりするのに用いた。「誰心がな何しをのしかたかのるかわ。ざをして」とあるが、*行ふあてなりここでは、年配の女房。白い下着。表が薄う朽く葉ば色(赤みを帯びた薄遊び相手の召し使いの童女の名。香炉や火鉢にかぶせる竹製の籠。ここでは、世話をする人。なやましげなりただ人例の なゆ心づきなし赤14くすりなして立てり。と*心づきなけれ。いづ方へかまかりぬる。いとをかしうやうやうなりつるのうつくしげにそ8がれたる末も、なかなか長きよりもこよなう今めかしきものかな、とあはれに見たまふ。清げなる大9人二人ばかり、さては童わべぞ出で入り遊ぶ。中に、十ばかりにやあらむと見えて、白10き衣きぬ、11山や吹ぶなどの*なえたる着て走り来たる12女を子ご、あまた見えつる子どもに似るべうもあらず、いみじく生13ひ先見えてうつくしげなるかたちなり。髪は扇を広げたるやうにゆらゆらとして、顔はいと「何事ぞや。童べと腹15立ちたまへるか。」とて、尼君の見上げたるに、少しおぼえたるところあれば、子なめりと見たまふ。「すずめの子を16犬い君きが逃がしつる。17伏ふ籠ごの中うにこめたりつるものを。」とて、いと口惜しと思へり。このゐたる大人、「*例の、心2なしのかかるわざをしてさいなまるるこそ、いものを。烏かなども3こそ見つくれ。」とて立ちて行く。髪ゆるるかにいと長く、目安き人なめり。少せ納な言ご乳めと母とぞ人いふめるは、この子の後18ろ見なるべし。さね物語151029107 源氏物語17伏籠 16犬君 15腹立ちたまへるか 訳けんかをなさっ14赤くすりなして 訳(手で)こすって赤12女子 13生ひ先見えて 訳成人後の美しさが思11山吹 10白き衣 

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