探求 古典探究 ダイジェスト版
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文法学習③(随Ⅱ筆部「現代語訳」)問題かさぶらふところ1黒戸 2主殿司 3かうて候ふ 挨拶の言葉。訳ごめんく4公4参任照の)宰。「相宰殿相 」は、参議の中国風の呼5少し春ある 「白氏文集」に「三時雲冷6誰々か 7御前 8上 にある、黒い板戸の付いた細長い部屋。中宮が上の御み局つにいる際、女房たちはこの部屋に控えているのを常とした。宮中の清掃や灯火などをつかさどった。ださい。称。ややかにして多く雪を飛ばし寒うして少しく春有り」とある。あるかを尋ねた言葉。「てさいへる」かと。あるが、何に、何が加えられ一い条じ天皇(七〇ページ注6参照)。「黒戸の御所」の略。清涼殿の北主殿寮の役人。天皇の乗り物、 二月山公任と同席しているのが誰で中宮定て子し(六三ページ注参照)。二月つごもりごろに、風いたう吹きて、空いみじう黒きに、雪少しうち散りたるほど、黒1戸に2主とも殿司づ来て、「か3うて候さふ。」と言へば、寄りたるに、「これ、4公き任たの宰相殿の。」とてあるを見れば、懐紙がに、 少5し春ある心地こそすれとあるは、げに今日の気色にいとよう合ひたるも、これが*本もはいかでか付くべからむと、思ひ煩ひぬ。「6誰た々たか。」と問へば、「それそれ。」と言ふ。みないと*恥づかしき中に、宰相の御いらへを、いかでかことなしびに言ひまして大殿籠もりたり。主殿司は、「とく、とく。」と言ふ。げに、遅うさへあらむは、いと取り所なければ、*さはれとて、 空寒み花に*まがへて散る雪にさら二きぎ月つごもりごろにふんみ1へれれと5の1ちい1じ出いでむと、心一つに苦しきを、7御お前まに御覧ぜさせむとすれど、上8のおはしぼね藤ふ原わ公任(七三ページ注らのょう巻頭・巻末への参照、時代ポインターの省略教科書164ページ1016418Ⅰ部には配置していた巻頭・巻末への参照、時代ポインターはⅡ部より省略していますが、ジャンルや教材名を頼りに巻頭・巻末で確認することが可能です。

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