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そもそも心とは何か「ロボットは心を持つか」(一一七ページ)の〔参考〕として心とは、感情とは、人間が人間どうしや、人間とロボットの相互作用を見て感じる、主観的な現象である。そして、それは優れた直感を持つ演出家の力を借りれば、十分にロボットでも再現可能なものである。また、加えて大事なことは、人間は自分に心があるかどうかはわからないが、他者は心を持つと信じることによって、自らにも心があると思い込むことができることである。それでも、いろいろなことを考えたり感じたりしている自分を実感することはできる。「それは立派な、心での自分がわかっているということとは違う。はないのか?」と反論する人も多いと思う。しかし、いろいろなことを考えたり感じたりするというのは、本当能である。」ということである。我々ロボット研究者にとって大事なのは、「少なくともこのように考えれば、人間の心はロボットでも再現可ムは作れる。ロボットが、与えられた課題を解くために、考えているように見せるプログラムも作ることができ例えば、ロボットにセンサーを付けて、ロボットがそのセンサーからの情報に反応するように見せるプログラ人の行動を見て、その人が感じたり考えたりしていると思うかどうか」だけが問題となる。る。「本当に感じているか、考えているか」は、少なくとも、人の心を考えるときは問題ではなく、「自分がその逃れるために何も感じなくなる人もいるだろう。難しい問題を考えるときに、どう考えていいかわからずにぼん自分自身の場合も同じである。例えば、すごく悲しいことがあれば、悲しいと感じるよりも、その悲しさからいうように人は説明する。自分のことでさえ、他人を観察するように、その行動を思い返すことで観察しているやりしてしまう人もいるだろう。それでも、後で自分の行動を思い起こしたとき「悲しんだ」とか「考えた」といろいろなものを見て感じるということは、感じることはわかっても、なぜ自分はそう感じるのかをわかってのである。を改めて発見することの方が多い。いるわけではない。むしろ、何かを見て、自分というのはこう考えたり、こう感じたりするものなのかと、自分ないということでもある。何かの刺激を通してしか自分がわからないのである。そして、この自分を発見すると考えたり見たりして、自分を発見するというのはどういうことだろう。それは自分では直接自分の心をのぞけ見方の変化を通して気がつく。いうのは、きりがない。人間はいろいろなことを経験しながら成長するが、その成長も、自分のものの考え方や「自分の心も、他人の心も、観察を通して感じることでその存在に気がつく。」「ロボットでも人間のような心を再現できる。」ということである。そして、そのように考えると、と私は思うのである。石い黒ぐ 浩ひし しろろ55評論Ⅳ出典「ロボットとは何か」(二〇〇九年刊)動画 対話▼「型人ア間ンのドよロうイなド心「」EのR再I現CをA見(てエみリよカう)」。評論ⅣQR資料のご案内学習を進めるうえでの参考となり、さらに教材に興味・関心を持ち深い学びにつながる資料を、QR資料として収録しました。151010124125 そもそも心とは何か論理国語「そもそも心とは何か」 (125ページ)「星の夜の深きあはれ」(古文編277ページ)古典探究文学国語「参加する観客」(351ページ)54教科書紙面上の二次元コードを読み込むと、動画や参考資料などの教材を見ることができます。(通信費は自己負担となります)作者(建礼門院右京大夫)が当時眺めた星空を体感。詳しくは特設ページ内のご案内へQR資料コンテンツの例

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