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保坂和志角田光代  小説(教材数16本三島由紀夫川上未映子+〔人虎伝〕生は乃ち君等と伍を為さんや                           夏目漱石別役実松田青子梶井基次郎小川洋子太宰治カフカ/中井正文(訳) 変身 [19590字]村上春樹森鷗外感触   世界のリアル [2100字]ランドセル [5820字]途中下車 [1570字]山月記 [6220字]山月記の元となった中国の唐代伝奇小説「人虎伝」。冒頭部分を読み比べ、唐代の小説が現代小説として甦る生成過程に注目する。復讐 [7450字]アイデンティティ [9020字]虫のいろいろ [8480字]日曜日はどこへ [6580字]こころ [25180字]愛のサーカス [4500字]少年という名前のメカ [3200字]檸檬 [5020字]バックストローク [11210字]畜犬談 [12090字]氷男 [10670字]舞姫 [16110字]小説は、どう感想文にするかなど考えず、まずはただ読み、感じればいい。文学と向き合う際の基本的な構えについて述べた文章。できないことばかりで絶望していた幼い頃の私と、二十七歳になった私。一人の女性の成長をランドセルを通じて描く小説。十三年前、私と友人は、女子高生と知り合い、受験をせず人生最初の途中下車をした。人生の様々な「途中下車」を描く短編。有名詩人となる夢が叶わず発狂して虎に変身した李徴は、旧友の袁傪に出会い、孤独な嘆きを訴える。人間存在の本質を問う小説。近藤は部下に戦犯の罪をなすりつけた過去を持ち、近藤一家は、部下の父・玄武の復讐に怯える。緊迫感漂う戯曲的世界に触れる。人魚工場の人魚の中で、「それ」だけはアイデンティティの獲得に困難を来していた  自己の確立に必要なものは何かを問う小説。私が蜘蛛や蚤や蜂を見るように、どこかから私の一挙一動を見るやつがあるか  虫の様子をユーモラスに描き、私の思いをつづる。別れた雨宮くんと十四年前に交わした約束のため、私は日曜日の朝に出かけた  揺れる私の心情を、記憶と場所をよすがに描く。親友のKを出し抜いて婚約した「先生」は、Kの自殺を受け、結婚後も罪悪感に苦しんだ。近代人の根底に流れる寂しさを描く。象使いの少年が港街に流れ着き、街の人々は少年の一挙手一投足に深く感動してしまう。巧みな語りぶりや寓意を味わえる作品。少年に傷つけられた人間たちに寄り添うため、少年という名前のメカは旅を続ける。二種類の「少年」の姿に寓意を込めた小説。えたいの知れぬ不吉な塊に圧迫され街を浮浪していた私は、ある日果物屋で一顆の檸檬を買う背泳ぎの選手だった弟は、十五歳の誕生日を迎えたとき、左腕を挙げたまま下へ降ろさなくなった。家族の絆、感情の交錯を描く。私は飼い犬のポチを嫌悪しつつも、傍目には気心の合った主従としか見えない関係となった。愛情と自虐、ユーモアに満ちた小説。ある朝突然に毒虫に変身したグレゴールと、グレゴールを取り巻くザムザ家の人々との関係性を通じて、人間存在の不条理を描く。氷男と結婚した私が、氷男に南極行きを持ち出したところから、二人の関係に変化が生じる ベルリンに留学した太田豊太郎は、過去の生き方に疑問を持ち、エリスと交際を始める。和漢洋の格調高い文体で愛と別離を描く。  青年期の憂鬱、感情の揺れを描く。  人間存在の不思議さを描いた小説。『探求文学国語』題材紹介 『探求文学国語』 のご案内〈知〉のコミュニティへ作者数16)28  尾崎一雄  藤野可織          中島敦  宮本輝      

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