探求 現代の国語 ダイジェスト版
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ⅱ241 対比とは、ある事柄の特徴を鮮明にするために対照的な事柄を挙げて比較する手法である。「今」に対する「昔」、「日本」に対する「外国」などが例となる。何を説明するために比較しているのか、両者の違いは何かを押さえよう。解析マスター⑤ 接続表現は、直前と直後の内容の関係を示す。例えば、「つまり」「要するに」「すなわち」などは、後に重要な内容が続くことを示す「標識」である。特に、段落冒頭の接続表現は、段落全体の内容を示唆し、文章全体の構成にも大きな関わりがある。 抽象的な事柄や見解について、具体的な例を示して説明することも、よく用いられる手法である。具体例は筆者の見解そのものではないので、具体例を通して筆者が何を述べようとしているかをつかもう。解析マスター⑥ 指示表現は、同内容の語句の反復を避けるために用いられ、通常は直前の内容を指す。単語を指すだけではなく、いくつかの文によるまとまった内容を指す場合も多いので、指示内容を正しくつかむことが重要である。➡➡➡ –➡➡➡➡ 常識や通説とは異なる考えや新しい見方を述べるからには、その根拠も必要となる。根拠に当たる内容を押さえ、「~は(話題)、~だから(根拠)、~である(見解)。」という形で理解し、その文章の論理構造をつかもう。 解析マスター⑦ 筆者は、自分の伝えたいことを効果的に表現するために、かぎかっこの使用、漢字や平仮名の表記のしかたなどに注意を払う。また、比喩による印象づけなども行う。表記や表現に込められた筆者の意図を把握することが、内容理解につながる。解析マスター⑧ 筆者が自分の見解を説明する際に必要不可欠となる表現、それが「キーフレーズ」である。筆者の見解に直結するキーフレーズを把握することは、本文理解のうえで大切だ。キーフレーズは文章中に頻出することも、一回だけ用いられることもある。ステップ3接続表現細部に着目する指示表現効果的な表現キーフレーズ【評論解析B1〜4】 A〜Cの3つの評論解析単元を通して、文章を正確に読み解くP. 126ための8つの手法「解析マスター」を習得します。~127P. 120~121P. 122~123P. 124~125P. 58~59P. 60~61P. 62~63

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