探求 現代の国語 ダイジェスト版
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評論解析C2仲なか正まさ 昌まさ樹き「私が主体であるために 「私」が安心して「主体」として振る舞えるようになるには、「私」から見て、立派な自立した「主体」であるような他者たちから、対等な立場で「承認」される必要がある。では、「私」を承認してくれる他者は、どのようにして「主体」たりえているのか?「主体」となるのに、(「私」自身を含む)他の〝他者〟たちからの承認を必要とするはずである。つまり、「私」を承認する「他者」を承認する「私」を承認する「他者」を承認する「私」を承認……というように、相互に(無限に)承認し合う関係が成立していることによって、「私たち」は安定的に「主体」たりうるのである。た 相相互互承承認認しに合基うづ「く主「関体」係た性ち+は慣習、お+ル互いーのル人」格のこを尊とを重し、合ヘ1うーたゲめルのはル「ー人ル倫を」慣と呼習的ぶに。形家成族す、市るよ民う社に会な、る国家。そとういしっ体」であるための条件になっているわけである。 「承認」と「人倫」によって、「私」たちが「主体」であることが可能になっているとしたら、「承認」と「人倫」が崩壊したとき、私たちは、他者から認められているという自信を失い、十分に「主体性」を発揮できなくなる。例えば、会社に勤め、その会社での仕事のしかたを身につけていることによって、同僚や上司から「認め」られている人は、そうした関係性を基盤として、みんなの期待に応えるようないい仕事をしやすくなる。職場における関係性 その他者もまた、「私」と同じような「自/他」意識を持っているとすれば、彼もまた、5」「」   -    解析マスター①+解析マスター⑧ キーフレーズ主要な見解をつかむ巻頭1評論を読み解く解析マスター一九六三(昭和38)年~。哲学者。広島県生まれ。本文は「いまを生きるための思想キーワード」(二〇一一年刊)によった。    1510224りた各と段組階みで込のま「れ人、倫そ」のが具歴体史的的なに形「態形に成適」合さすれるて形いでる人こ格とや、ア2そイしデてン「テ私ィ」テ自ィ身ーがを、形そ成のし人て倫い的るなこ形と成が物、「の私中」にがし「っか主38評評論論解解析析CC――――見見解解をを比比べべるる

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