探求 言語文化 ダイジェスト版
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二ふ葉ば亭て四し迷め山や田だ美び妙み森も鷗お外がょう      浮雲3叔父の家蝴蝶4白旗5赤旗6御座船舞姫7相沢近代の文体⃝2言文一致体(「だ」調)⃝3言文一致体(「です」調)⃝4文語体(漢文訓読調)……思ひ切つては笑ふ事も出来ず、泣く事も出来ず、快と不快との間に心を迷ませながら、暫しく縁側を往ゆきつ戻りつしてゐた。が、兎とに角か物を云いつたら、聞いて一ひと先ま二階へ戻つた。 勇む源氏、いさむ浜風、無情、何のうらみ、嗚あ呼あ今まで4白し旗はと数を競つて居た既に靡なびいて居るやうです。海は一面軍い船ぶを床として、遠と見みの果てが浪なに揺られて高低さへ為しなければ水が有るとは思はれません。…………われと共に東にかへる心なきか、君が学問こそわが測り知る所ならね、語学もあらず。あなやと思ひしが、流さが石に相沢の言こをばら舞ま赤5つ旗ても、いたつだか6御ご過半座ざは船ぶの吹ふ近き折ら処じのれた辺ありに、僅わ斫きに折命られ脈をた繫つり、いはでや居そるあの色りをさばま血、に気譲のつ故せかて仕し、づかたりくさすと偽わちのな|ひり うい  おようまた|づよんねりきらたなゐねほみま のくのひ|きた いい    とんういゃんるうんくぜいなりともいひ難きに、若もしたまいつはりよは従いこ妹のお勢せと結婚する雰囲気になって平へ家け滅亡の後、安あ徳と帝の安否を気遣ういた文ぶ三ぞが、突然免職となり、それを階に寄宿して いた。蝴蝶は、二じ郎ろ春は風かと結婚する。しかし彼が源氏の間か者じと知り、殺害する。ドイツへ留学した太お田た豊と太た郎ろが、踊り子エリスと恋に落ちるが、妊娠した彼女を置いて日本に帰る。下。  貴族の乗る船。ここでは、安 文三は、お勢のいる家の二 源氏の旗。 平 家の旗。 豊太郎の友人で、天あ方が伯爵の部43241 文体の変遷のと、み7に相あひて沢ざ世にの問用ひにしはに足、りさなるむこ、と滞な留しのと余聞りきにて久落おし居けたれりばと、宣の様ふ々。の其そ係気累色も辞いやむあべらんく 一八九〇(明治23)年⃝4舞ま姫ひめ(抜粋) 一八八九(明治22)年⃝3蝴こ蝶てふ(冒頭)聴てかゐれさんう時ゆにゑは、其そ今時にこもそ帰断ッ然て叔来3父たのら家、を今辞一し度去運らをう試とし、て遂つ聴にかかれうた決ら心其そし通てり、、そ若もしし徳機天に皇二が人乗の っ間『当世書生気質』以降の明治期の小説てがい疎8作品を引用し、書き言葉の変わりゆる遠船にく様子を年代順に並べました。文体の。なっ違いが読み手にどのような印象を抱かていせるか、考えることができます。く。 一八八七(明治20)年⃝2浮う雲ぐも(末尾)

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