探求 言語文化 ダイジェスト版
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5ろまたゆ く11しはんいすとんんんうん     比較で深める▼翻案両 「者羅を生比門較」すはる、「と今こ、分昔じ量物に語大集き」なに差収がめあらりれ、「た説羅生話門を」翻は案芥し川たの小創説作でにあよる。る部分が非常に多いことがわかる。芥川はこの短い説話のどこに心引かれ、創作意欲を刺激されたのだろうか。二つの作品を読み比べ、芥川が説話の内容をどう取捨選択し、人物を造形し直したかを明らかにしてみよう。そうすることで、芥川の近代作家としての個性も浮き彫りになるだろう。――説話から近代小説へ今昔物語集摂津の国2羅城門3朱雀4山城5見えじ6やはらかかつり登りたりけるにやく雀じの方かに人しげくありきければ、人の静まるまでと思ひて、門の下に待ゃくのこ※「翻案」の説明は、一二ページ(保ほ安あ元)年頃 の成立。一千余りの説話が、天て竺じく(インド)の部・震し旦たん(中国)の部・本朝(日本)の部に分類され、三十一巻に収められている。本文は「新編日本古典文学全集」によった。南東部の旧国 名。う。っとよじ登ったところ。 訳  姿を見られないようにしよ説話集。編者未詳。一一二〇今の大阪府北西部と兵庫県羅生門。二〇四ページ注朱す雀ざ 大路。二〇四ページ注3参照。今の京都府南部の旧国名。翻案への招待参照。参照。訳  そ 今は昔、1摂つ津の国のほとりより、盗みせむがために京に上りける男をの、日のいまだ明かかりければ、羅2城門の下に立ち隠れて立てりけるに、3朱しち立てりけるに、4山や城しの方より人どものあまた来たる音のしければ、それに見5えじと思ひて、門の上層にや6はらかかつり登りたりけるに、見れば、火ほのかにともしたり。羅ら城せ門もの上う層こに登りて死人を見る盗ぬ人びのこと〔今昔物語集〕近代の小説41217 羅生門

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