■3. 生徒の状況に応じた活動■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ー■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■- 11 -5を,社会や世界,他者との関わりに着目して捉え,コミュニケーションを行う目的や場面,状況等に応じて,情報を整理しながら考えなどを形成し,再構築すること」とされている。「使用」→「学習」→「使用」のサイクルでは,タスクに取り組み,改善を図る中で,学習者が「見方・考え方」を身につけながら,コミュニケーションの改善やよりよいタスクの達成に動機づけられていることが重要である。「学びに向かう力」は「主体的に学習に取り組む態度」として評価されるが,左図に示してあるように,粘り強く課題達成に向けて取り組みつつ,目標達成に向けて自己調整を行いながら工夫していく姿が描かれている。改善の機会を設けるだけでなく,学習者に形成的なフィードバックを与えて介入を行い,また,考えを形成し再構築するための段階的な活動のステップを設けることで,「見方・考え方」を深めていく。本教科書の特徴の1つとして,幅広いレベルの活動を1冊の教科書で取り扱っていることが挙げられる。それぞれの活動はテーマ的なつながりを持っており,すべての活動を行うことで,より深くテーマについて考えることを促す。一連のタスク活動を通して,考える視点とともに言語表現の幅が自然と広がり,談話展開もより論理的にまたスムーズな流れとなり,内容と言語を統合的に学習していくことができる。ただし,それぞれの活動は独立性を保つように心掛けており,目の前の学習者のレベルやニーズに応じて柔軟に活動の焦点を変えながら,授業を組み立てることができる。また,各活動における支援の度合いもさまざまに調整することが可能である。以下に,重点活動に応じた活動の組み合わせの例を示す。1)スピーキング活動重視型UnitのSpeakを中心に授業を組み立てる。Small TalkとListenで十分な背景知識の活性化と口慣らしを行い,各音源を用いながら音声で表現に親しませる。Listenは足場を外し,図の空所補充で要点を確認するだけではなく,その前に各自で自由にノートテイキングをさせることもできる。Speakでは,状況や目的を確認し,イラストや写真をもとにTeacher Talkを行うなどし,トピックの理解をインタラクティブに促す。一方,ライティング活動は,取り上げたいパラグラフの型のみに絞るなど焦点化し,モデルについてもModel Paragraph Aのみを扱うなど負担の軽減を図る。Speak Againを行う前に,簡潔にWrite活動を行うことで,Speak活動への足場がけを行うこともできるだろう。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
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