FACTBOOK English Logic and Expression Ⅲ タスク指導の手引き
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18となっている。書き入れる文の文法や表現の正確性を気にするよりも,この段階ではパラグラフの構成をしっかりと意識し,それぞれの項目として適切な内容となっているかどうかに注意して文を書き入れさせたい。記入欄の下には,各Unitで扱うパラグラフの型に応じたチェックボックスが設けてあり,内容を確認する際に活用するとよいだろう。③Step 3: Drafting(下書きを書く)Step 2でまとめた内容をつなげていき,実際に下書きを書く段階である。Step 2で書いた内容をただつなげるのではなく,文章が自然なつながりになっているかを意識して適切なつなぎ言葉を補ったり,内容が不足して説得力がない場合には必要な情報を追加したりするなどして,全体としてまとまった内容の文章を書くことを意識させておきたい。ここでも同様にチェックボックスが設けてあり,情報の不足がないか,論理的な飛躍がないか,全体の主旨からの逸脱がないかをチェックすることができるようになっている。これらはFACTBOOK IIのThinking Logicallyを通して学んできた観点であるが,ぜひ活用してほしい。④Step 4: Improving(下書きを改善する)Step 3で書いた下書きの文章の内容,構成を確認したり,語句や文法を確認したりしながら,文章を改善する段階である。自身が書いた文章を改善する前に,教科書に示されたAとBの2つのモデルパラグラフを用いて,文章を改善する視点を確認する。AはCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)A2+ レベルの内容となっており,示されたヒントをもとにして文章内の空所補充を行う。BはAの内容をさらに豊かにしたもので,CEFR B1 レベルの設定としている。Bの文章内に書き入れるべき内容は,Tips for Improvementにヒントとして示されている。これらの設問に答えることを通じて文章を改善する視点を学び,その後実際に各自が書いた下書きの文章を改善するという流れで活動を進めてほしい。7-4. 活動の振り返りFACTBOOK IIと同様に,本教科書では生徒が各自でパラグラフを書いた後,ほかの生徒とその内容を共有するための欄を特に設けてはいないが,さまざまなアイデアを共有することを通じて自分が書いた英文を修正したり,内容を確かめたりすることができるため,各自が書いた文をお互いに読み合い,その内容について振り返る場面を設けることもできるだろう。生徒どうしで英文を読み,お互いにコメントを与え合う際には,書いた英文の語彙や文法的な正誤のみに焦点を当てるのではなく,内容的にわかりにくい点を指摘したり,内容を確かめるための質問をしたりしておくと,自身の書いたパラグラフを改善するよいきっかけとなるだろう。また,生徒どうしで振り返る活動だけでは,最低限満たしていなければならない点などを把握することは難しいため,教師側からはその点について指摘し,生徒に振り返りを行わせたい。生徒どうし,および教師側からの働きかけによって,生徒自身が気づき自ら修正を図っていくことができるような振り返りの活動を行っておきたい。7-5. Even better!ここではStep 4のモデルパラグラフA・Bの中で使われている文を取り上げ,言語表現

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