FACTBOOK English Logic and Expression Ⅱ タスク指導の手引き
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―C*2 URL = https://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/1332306.htm45グと同様に,巻末折り込みの「ライティング・スピーキング評価ルーブリック」を用いて評価を行うこともできる。ライティングでは,「表現内容」「談話展開」「正確さ」の観点から評価を行い,「表現内容」と「正確さ」は「知識・技能」,「談話展開」は「思考・判断・表現」と主に関連している。談話展開がルーブリック評価に含まれることから,より言語的な評価であるディスコースマーカーの効果的な使用はタスク達成条件には含めていない。「主体的に学習に取り組む態度」は,各UnitのWrite,Write More,Write More+へとステップを踏んで,粘り強く自己調整を行いながら発展させていく姿から評価できるほか,TLのプロセスライティングにおいてOutlining やDraftingでチェックリストを活用したり,Improving でモデルを比較し,Tips for Improvement の項目を参照しながら改善を試みる中で気づきを得たりして,自己のライティングの改善を図っている姿から評価を行う。そのほか,ライティングの評価においては,ペーパーテストによる評価を活用することもできる。指導資料で用意している各Unit やTLの評価問題例では,当該課の言語表現の「知識・技能」を測る問題に加えて,教科書のタスク活動の類似タスクを課題として設けている。学習の足場がけなどの支援がない状況でパフォーマンス評価を行い,先に示したライティング評価ルーブリックを活用して「思考・判断・表現」の評価を行うことができる。学習評価の意義に関して,参考資料では,主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価にあたって,「生徒一人一人の学習の成立を促すための評価という視点を一層重視し,教師が自らの指導のねらいに応じて授業での生徒の学びを振り返り,学習や指導の改善に生かしていくことが大切」であると述べている。こうした形成的な評価を教師が行うだけでなく,育成すべき資質・能力の1 つとして「学びに向かう力」が掲げられているように,生徒も自ら自己調整を行いながら粘り強くコミュニケーションの改善に取り組むといった自律的な学習態度と習慣形成が重要となる。以下の図は参考資料の中学校編に示されている「自己調整」を図ることができるようにすCEFR評価B1S表現内容談話展開正確さ間接的な言い回しとなる部分もあるが,表現や文法事項を幅広く柔軟に用いて言いたいことを伝えることができる。さまざまなつなぎ言葉を用いて文の間につながりを持たせながら,単純ではあるが論理的に筋の通った談話を展開することができる。比較的よく使われる語彙や文構造であれば,おおむね正確に使うことができる。話題や状況に応じて,これまでに覚えた表現や文法事項を用いて,言いたいことを伝えることができる。モデルを応用して,文と文を単純につなげながら,言いたいことの要点を一つ一つ伝えることができる。基本的な間違いが残るが,なじみのある語彙や文構造はおおむね正しく使うことができる。A2+A基本的な表現や文法事項を使いつつ,言いたいことを何とか伝えることができる。内容的なつながりが途切れがちであるが,モデルを参考にして,語句や文をつなげながら何とか伝えることができる。よく犯す基本的な間違いがあるが,単純な語彙や文構造は正しく使うことができる。A2B基本的な表現や文法事項の限定的な使用や繰り返しとなってしまい,言いたいことがわかりづらい。説明や発話内容のつながりが悪く,モデルを参考にしても何を伝えたいか理解することが難しい。基本的な間違いが多く,伝えたいことを理解するのが困難である。11. 生徒による単元の振り返り

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