FACTBOOK English Logic and Expression Ⅱ タスク指導の手引き
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―CASABCSABC43こうした言語面からの評価のほか,ノンバーバルな側面も含めた発表の技能の評価として,教科書の紙面にも示されている「声の調子」「表現力」「姿勢」「表情」をタスク達成の条件として定めて評価を行うこともできるだろう。紙面ではピア評価を行う際に,簡易的に①内容・構成,②発音,③声の調子・表現力,④姿勢・表情の項目を3段階の主観的な評価で示しているが,パフォーマンス評価として行う場合には,①と②についてはCEFRに準拠したルーブリックを用いて質的に評価することで,形成的なフィードバックを与えることができ,学習や指導の見通しを立てるための助けになる。偶数Unitにおけるライティング評価は,さまざまな形式の文章の目的に応じたタスク活動を通して行い,Can-Doで示された到達指標に向けて,タスク達成の条件を設定することCEFR評価B1S評価タスク達成条件 A[1]B[1] C[1]D[1]評価タスク達成 条件 A[1] B[1] C[1] D[1]流暢さ発音Write[Can-Do]砂糖税の導入について意見文を書くことができる。途中での言い直しや言い換えはあるが,発話を比較的長く続けることができる。時折間違いもあるが,おおむね適切なイントネーションで明瞭に理解できる。条件A:声の調子(大きな声ではっきりゆっくり話す)[1]条件B:表現力(強弱をつけて聴衆にメッセージを伝える)[1]条件C:姿勢・ジェスチャー(姿勢を意識し,身振り手振りを効果的に交える)[1]条件D:表情・目線など(表情を意識し,聴衆全体に目を配る)[1]条件A:意見が明確に述べられている。[1]条件B:意見をサポートする適切な理由が述べられている。[1]条件C:理由の根拠となる適切な具体例が述べられている。[1]条件D:結論文が適切に述べられている。[1]不自然な間や言い直しが時折見られるが,発話を続けることができる。繰り返しを求められることもあるが,大体の場合理解できる程度にはっきりしている。A2+☆[4]☆[4]間や言い直しが顕著で,切れ目が不自然なこともあるが,発話を続けることができる。理解をするのに努力を要することがあるが,多くの場合理解できる。A2B◎[3]○[2]◎[3]○[2]言葉に詰まったり,言い直しでかなり間が空いてしまい,発話が理解しづらい。発音が不明瞭な部分が多く,言いなれた表現以外は理解が困難な部分が多い。△[0-1]△[0-1]10-3. ルーブリックに基づいたパフォーマンス評価(書くこと)書くことのパフォーマンス評価は,奇数Unit では意見文のパラグラフライティングで求められる個々の具体的な構成要素を意識して,下記のようなタスク達成の条件を定めることができる。「意見」「理由」「具体例」「結論」の各項目は,FACTBOOK IのTLを通して学んできた観点であり,Write MoreやWrite More +のモデルパラグラフの談話完成を通して,学習者の気づきを促しながら,形成的なフィードバックを与え,その達成度と伸長を総括的に評価する。これらの構成要素の到達評価は,主に「思考・判断・表現」と関連している。

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