40「思考・判断・表現」で「〜している」と記載されている規準を「〜しようとしている」と書き換えたものが「主体的に学習に取り組む態度」の規準となっており,本教科書では行動指標(Can-Do)に基づいたタスク活動を通して,思考面と態度面を統合的に評価する。育成すべき3つの資質・能力の柱のうち,学びに向かう力は「主体的に学習に取り組む態度」として客観的な評価が行われ,p.6 の図で示したように,①「粘り強い取組を行おうとする側面」と,②「自らの学習を調整しようとする側面」から構成されている。学びに向かう力の評価にあたっては,課題の提出や挙手の回数といった数値化しやすい指標を用いるのではなく,コミュニケーションの目的の達成に向けて,自己調整を行いながら,粘り強く取り組んでいくような態度を評価する。具体的な評価方法については,参考資料に示されているように,言語活動やパフォーマンステストに主体的に取り組む姿を「コミュニケーション態度」として評価する方法と,生徒の自己評価を参照しつつ,学びの工夫を行いながら自己調整を行う「学習態度」が言語活動で観察されるかを評価する方法を組み合わせて行う。同様にUnit 1の後半のSpeak Moreでは,Listen to a Presentationのスライドを参照しつつ,興味を持ったこと(条件A)とそれについての自分の考え(条件B)をどの程度詳Speak[Can-Do]人々が抱える健康の問題や健康のための習慣について議論することができる。細に伝えている。[2]条件B:健康によい習慣についてInformation Cardの内容を参照し,自分の考えを簡潔に伝えている。[1] 健康によい習慣についてInformation Cardの内容にある多様な人々の意見を踏まえて,自分の考えをより詳細に伝えている。[2]評価タスク達成 条件A[2] B[2]条件A:健康に関する問題についてInformation Cardの内容を参照し,自分の考えを簡潔に伝えている。[1] 健康に関する問題についてInformation Cardの内容にある多様な人々の意見を踏まえて,自分の考えをより詳☆[4]ABSC◎[3]○[2]△[0-1]10-2. ルーブリックに基づいたパフォーマンス評価(話すこと)話すことのパフォーマンス評価のうち,奇数Unit(SI⇒SP型)では前半のSpeakで〔やり取り〕の評価,後半のSpeak Moreで〔発表〕の評価を行う。逆に偶数Unit(SP⇒SI型)では前半のSpeakで〔発表〕の評価,後半のSpeak Moreで〔やり取り〕の評価を行う。各単元のSpeakにはタスク活動の到達指標となるCan-Doが後半のSpeak Moreにも示されており,発展的に評価を行うことができる。また,各タスク達成を以下のように設定することで,到達度の評価を行うことができる。Unit 1のSpeakの〔やり取り〕の評価を例にとると,Information Card に書かれた情報を参照しつつ,健康の問題(条件A)や健康によい習慣(条件B)について議論するタスクとなっており,それぞれの条件について,「Information Cardに示された多様な人々の意見を踏まえて考えを詳細に伝えているか」という観点から到達度合いを設定する。その際には,具体的なパフォーマンスのベンチマークを持つことが重要であり,Model Discussion が参考となる。例えば,Role-Bはサプリメントの摂取に関する肯定的意見に対して,“But supplements are not perfect, and relying on them ....” とほかの人の意見を踏まえた自分の意見を示しており,条件Bは上の水準(2点)での達成とみなすことができる。
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