FACTBOOK English Logic and Expression Ⅱ タスク指導の手引き
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1つ目の活動では,各Unitに設定されているテーマに関するプレゼンテーションを聞き,ペアでその内容について説明(リテリング)し合う。ペアになった生徒はそれぞれ異なる内容のプレゼンテーションを聞き,Information Cardに示された情報を参照しながらリテリングを行う。生徒は1回目のリテリングを行った後,Reflectionで自身の活動を振り返り,活動の中で何ができ,何ができなかったかを把握する。その後,Useful Expressionsでは活動内で使うことができる表現を確認することで言語面に関する支援を生徒に与え,Analyzing a Presentationでは各自が聞いたプレゼンテーションのスクリプトを確認して内容面や構成面に関する理解を深める。これらの支援を生徒に与えた後,Speak Againで再度リテリングに取り組むが,その際は可能であれば自分の意見を加えながら説明を行う。なおここで行うリテリングでは,聞いたプレゼンテーションの内容やInformation Card の内容を一言一句コピーすることが目的ではないため,自分の言葉を補ったり,相手が理解しやすい表現に言い換えたりして説明してもよい。一方で,特にSpeak Againで行うリテリングの際には,伝えている内容が聞いたり読んだりして得た情報であるのか,自分の気持ちや意見などの主観的なものであるのかを区別して,聞き手にとってわかりやすい説明を行うことに注意させたい。26表現などについて確認したりしてからスピーチの活動に移るなどの支援を与え,段階を追って支援の度合いを緩めていくとよいだろう。準備に与える時間についても,トピックが生徒にとって身近で話しやすい場合には短くして即興的な度合いを強くし,難しい場合には十分な準備時間を取るなど,トピックの難易度と生徒の実態の両方を見極めながら適切な長さを設定したい。スピーチの準備が整ったら生徒をRole-A,Role-Bに分け,Aがメモをもとにしてスピーチを行う。Bはスピーチを聞いた後,理解できなかった点やもっと知りたいことについてメモを取りながら質問を整理し,Aにその質問を行う。その後は役割を入れ替え,再度同じ活動を行う。メモの取り方やスピーチ後のQ&Aについては,FACTBOOK Iのpp.75-76に詳しい説明があり,Notes for your questionsの欄はその箇所と同様の形式である。しかし授業以外の場面で実際にスピーチやプレゼンテーションの後に質疑応答を行う際には,時間が限られており十分な時間がないことも多いため,ここでの活動も準備時間を徐々に短くしていき,即興的に効果的な質疑応答ができるように練習を重ねていきたい。2つ目の活動では,リテリングを行った内容と同様のトピックに関するディスカッションを聞き,新しい見方を取り入れたり,自身の意見を述べる際の参考としたりする。その後,その内容を踏まえながら与えられたテーマについてペアで議論を行うというのが偶数Unit8-1. 活動の概要と流れ偶数UnitのSpeakにも2種類の言語活動が設定されている。生徒がそれぞれの活動に設けられた目標(Can-Do)を達成することを目指して一連の活動を行う点は,奇数Unitと同様である。8. Speakのタスク活動(偶数Unit)

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