FACTBOOK English Logic and Expression Ⅱ タスク指導の手引き
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2つ目の活動では,1つ目のタスクで議論した内容と同様のトピックに関するプレゼンテーションを聞き,内容の整理と新情報を取り入れることを行う。その後,トピックに関してもっとも興味を持ったこと,またそれについてどのように考えたかをメモにまとめ,そのメモをもとにペアで短いスピーチを行い,各自のスピーチ内容について質疑応答をし合うというのが一連のSpeak活動の流れである。1つ目のタスクを行う際には,事前に言語材料を示さずに活動を始めることになるが,目的・場面・状況を理解させ,生徒が持っている背景知識を活性化させ,生徒が既習表現を活用しながら活動に取り組むことができるようにしたい。この段階では当然できないことも出てくるが,まずは英語を使いながら生徒自身が何をどのように表現するかを考え,表現方法を身につける必要性を感じることで,その後にUseful Expressionsや文法を学ぶ動機づけとし,一連の流れを通じて最終的に目標を達成することができるようになることをねらいとしている。そのため,言語面や内容面に関するすべての指導を先に行い,その確認としてタスクを行うことは避けておきたい。ただし,タスクの設定自体があまりにも生徒の手の届かないところにある場合,生徒が活動に対する意欲をまったく失ってしまうことも考えられるDiscussion話題について,与えられた情報を参考にして議論を行う。   ↓Listen to a Presentation, Speak More and Q&Aプレゼンテーションを聞いた後に,話題について感想や意見を話す。Presentation (Retelling)プレゼンテーションを聞き,その内容をペアで説明し合う。   ↓Listen to a Discussion, Speak Moreプレゼンテーションを踏まえた議論を聞いた後に,話題について議論を行う。奇数Unit偶数Unit17この章ではまず奇数Unitについて説明する。けられた目標(Can-Do)を達成することを目指して一連の活動を行うこととなる。1つ目のタスクでは,与えられたテーマについてペアで議論を行うが,それぞれの生徒には異なる情報が示され,それらの情報を参照しながら議論を進めていく。どのような内容について議論を行うかは紙面上ではTaskとして示されているが,FACTBOOK Iで行ったタスク活動のように,具体的なゴールが設定され,話す内容がある程度方向づけられている活動とは異なり,より自由度の高いやり取りを行う活動となる。生徒は1回目の議論を行った後,Reflectionで自身の活動を振り返り,活動の中で何ができ,何ができなかったかを把握する。その後Useful Expressionsでは活動内で使うことができる表現を確認することで言語面に関する支援を生徒に与え,Model Discussionではモデルとなる議論のやり取りを確認することで内容面や談話面に関する支援を与える。これらの支援を生徒に与えた後,生徒はSpeak Againで同じタスクに再度取り組む。7-1. 活動の概要と流れ奇数UnitのSpeakでは2種類の言語活動が設定されており,生徒はそれぞれの活動に設

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