各Unitにはタスク前の導入として,Small Talk,Listen,Listen Againの3つの活動が設けられている。これらは各Unitで扱うトピックについて,生徒の身近な生活場面と関連づけながら導入を行い,トピックに対する生徒の興味・関心を高めたり,そのトピックにおいて課題となっていることを確認し,そのトピックに対し生徒が今まで意識していなかった側面に気づかせたりすることにより,この後の学びを深めていくことを目的として行う活動である。14・ライティング・スピーキング評価ルーブリック 「論理・表現」では生徒が書いたことや話したことについて評価することが不可欠である。ライティングテストやスピーキングテストで実際に評価を行う際には,目標や生徒の実態に合わせてより細かな評価基準を設定することが必要となると思われるが,その際の参考として活用することができる。(詳細は「10. 活動の評価」を参照)・Communication Strategies 各UnitのListen Againで扱うCommunication Strategyの表現を,同様の機能を果たす表現ごとにまとめた一覧である。ここには実際のやり取りの場面で使用することができる表現がたくさんあるため,Listen Againの際に確認するだけではなく,あらゆるスピーキング活動で生徒がそれらの表現を使うよう促し,コミュニケーションを円滑に図ることができるようにつなげていきたい。折り返し部分の右側を開いておくことで,表現集を確認しながらスピーキングタスクを行うことができるようになっている。ドについて,詳細な解説をしている箇所である。内容によっては活動を行う前に生徒の背景知識を補う必要があり,その際に有効に活用することができるだろう。また学習後に確認することで,内容についてより深く考えさせるためのきっかけとして活用することもできる。各Unitの導入でSmall Talkを行う際に,生徒から発言する内容のアイデアが出ない様子であれば,教師がこちらに解説されている写真の内容を簡単な英語にして説明し,Oral Introductionを行うなどすると,より活発な生徒どうしのやり取りを促すことができるだろう。いずれにしても,一連の活動を通じて生徒の英語力そのものを高めるだけではなく,生徒に幅広くさまざまな事柄に対する興味・関心を持たせるものとして活用してほしい。6-1. Small Talk各Unitで扱われるトピックを導入するため,与えられた質問をきっかけにして,ペアで会話を行う活動である。これらの質問は会話のきっかけとなるものであり,一問一答で終わらせる必要はなく,相手が答えた内容に応じて追加の質問を行うなどして会話を続けられるのであれば,どんどん話題を膨らませてほしい。逆にトピックが難しく会話を行うことが難しい場合には,事前にワークシートに記載されているアイデアマップ等を利用して考えを整理し,クラス全体でアイデアを共有してから会話を始めたり,教師とALTの会話をデモン6. タスク前に導入する活動
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