3,4人のグループを作る際にも,座席の位置に応じてABCD(あるいは番号等)を割り当て,例えば各グループのAは同じ役割を行うことにしておくと,教師が活動を観察する際に,どの生徒がどの役割を行っているかを把握することが容易になる(図3)。また,細かいことではあるが,3人グループを作る際,ABCのように座席を組むと生徒Aは黒板に背を向ける形になる。教師が全体に説明を行う際,前から確実にすべての生徒の顔を見えるようにするためには,DEFなどのような座席配置をする必要があることも忘れないでおきたい点である(図4)。本教科書では,ディベートやディスカッション活動を行う際にグループで取り組むことを想定しているが,それらの活動以外に,例えばペアワークを想定しているものでも人数が合わずグループで活動を行ったり,ライティング関連の活動の際に個人で書いた内容についてグループで読み合って確認をしたりするなどしてグループ活動を取り入れる場面が考えられるため,それぞれの場面や目的に合ったグループの組み方を事前に検討しておきたい。ABABABABABABABAB図2黒 板ABABCEFD12その内容を説明する活動等を行う場合には,前後の生徒でペアを組んで向かい合わせることで,説明を行う生徒Bだけが黒板を見ながら活動を行うことが可能となる(図2)。ペアやグループを作成する際に,毎回同じ座席位置からメンバーを組むと,生徒はいつも同じ相手と活動を行うことになる。英語の能力が異なる相手と活動したり,意見が異なるさまざまな相手とペアやグループを組むことも重要であるため,英語の授業の際には席替えを行ったり,くじでグループを決めるなど,教師はグループメンバーの編成方法にも考慮しておきたい。また,どのように事前に周到な準備を行ったとしても,生徒の欠席などにより思っていたようにペアやグループを作成できないことも多い。例えばペアワークを行う際に生徒が1人欠けている場合,1つは3人のグループを作って行うのか,あるいは教師がパートナーとなってペアワークを行うかといったことも事前に考えておき,授業中に生徒の1人が半端となり,何もしていないなどという状況を決して作ることがないようにしなければならない。黒 板BABAABABABABABAB図1黒 板BACDBACDBACDBACDBACDBACD図3黒 板図4
元のページ ../index.html#12