―C27条件A: 意見が明確に述べられている。[1]条件B: 意見をサポートする適切な理由が述べられている。[1]条件C: 理由の根拠となる適切な具体例が述べられている。[1]条件D: 結論文が適切に述べられている。[1]こうした意見文を書く際の具体的な談話構成要素の評価に加えて,スピーキングと同様に,巻末折り込みの「ライティング・スピーキング評価ルーブリック」を用いて評価を行うこともできる。ライティングでは,「表現内容」「談話展開」「正確さ」の観点から評価を行い,「表現内容」と「正確さ」は「知識・技能」,「談話展開」は「思考・判断・表現」と主に関連している。談話展開がルーブリック評価に含まれることから,より言語的な評価であるディスコースマーカーの効果的な使用はタスク達成条件には含めていない。間接的な言い回しとなる部分もあるが,表現や文法事項を幅広く柔軟に用いて言いたいことを伝えることができる。さまざまなつなぎ言葉を用いて文の間につながりを持たせながら,単純ではあるが論理的に筋の通った談話を展開することができる。比較的よく使われる語彙や文構造であれば,おおむね正確に使うことができる。一方,TLでは意見文のパラグラフライティングで求められる個々の具体的な技能を意識してCan-Doが設定されているが,全体を見通して一貫して下記のようなタスク達成の条件を定めることができる。「意見」「理由」「具体例」「結論」の各項目は,プロセスライティングのステップのOutliningやDraftingでチェックリストとして順次導入しており,学習者の気づきを促しながら,形成的なフィードバックを与え,TLを通してその達成度と伸長を総括的に評価する。これらの構成要素の到達評価は,主に「思考・判断・表現」と関連している。「主体的に学習に取り組む態度」は,プロセスライティングにおいてOutliningやDraftingでチェックリストを活用したり,Improvingでモデルを比較し,Tips for Improvementの項目を参照しながら改善を試みる中で気づきを得たりして,自己のライティングの改善を図っている姿から評価を行う。Unitでも,Write,Write More,Write More+へとステップを踏んで,粘り強く自己調整を行いながら5文の展開へと発展させていく姿から評価できる。そのほか,ライティングの評価においては,ペーパーテストによる評価を活用することもできる。指導資料で用意している各UnitやTLの評価問題例では,当該課の言語表現の「知識・技能」を測る問題に加えて,教科書のタスク活動の類似タスクを課題として設けている。Write[Can-Do]意見を明確に示したまとまりのある文章を書くことができる。評価タスク達成条件 A[1]B[1] C[1]D[1]CEFR評価B1S表現内容談話展開正確さ☆[4]A2+話題や状況に応じて,これまでに覚えた表現や文法事項を用いて,言いたいことを伝えることができる。モデルを応用して,文と文を単純につなげながら,言いたいことの要点を一つ一つ伝えることができる。基本的な間違いが残るが,なじみのある語彙や文構造はおおむね正しく使うことができる。SABCA◎[3]○[2]A2B基本的な表現や文法事項を使いつつ,言いたいことを何とか伝えることができる。内容的なつながりが途切れがちであるが,モデルを参考にして,語句や文をつなげながら何とか伝えることができる。よく犯す基本的な間違いがあるが,単純な語彙や文構造は正しく使うことができる。基本的な表現や文法事項の限定的な使用や繰り返しとなってしまい,言いたいことがわかりづらい。説明や発話内容のつながりが悪く,モデルを参考にしても何を伝えたいか理解することが難しい。基本的な間違いが多く,伝えたいことを理解するのが困難である。△[0-1]
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