探求 論理国語 ダイジェスト版
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151 1の封建上下的関家係制を度重 ん家じ族、内2ポジティブ positivedemocracy(3デモクラシー 英語)。4モダニティー 英語)。modernity(個人の権利や自由を制限する制度。(英語)。肯定的。積極的。民主主義。「モダン」であること。近代性。「う近家代族家形族態」かはら、どどうういいう家族形態に変化して「成立」したのか。一昔前までの家族の研究は、封1建的家制度と近代的家族との比較に重点を置いて、家族面における封建制から近代への移行をポ2ジティブな歴史的成果として評価するものであった。一部の例外を除けば、多くの学者たちは、戦後日本の民主化の前進に貢献することに情熱を燃やしていたのである。一九六〇年代までの思想状況は、経済生活の安定化と生産力の上昇に基づく高度産業社会の進展に助けられて、かなり明るい歴史的展望を描き上げることができた。大家族制度は封建制度であり、その崩壊はデ3モクラシーの前進にとってはけっこうなことであった。政治的、経済的なレベルでのデモクラシーと家族のレベルでのデモクラシーとは並行すべきものであった。そして、事実、事態はそのように進んでいった。こうして、家族の面でもモ4ダニティーが成立する。モダンな家族とは、核家族のことである。高度生産力による大量消費社会または大衆社会の確立と近代家族の成立とは同時的である。ひとわたり大衆社会や消費社会を経験した後で、いま一度近代家族のあり今いま村むら仁ひと司し市民社会化する家族評論Ⅱ近代②近代社会では市場経済の法則が家族の中にも持ち込まれるが、それにどう抗すべきか。歴史的視点から家族のあり方を考える評論です。3510評論Ⅱ 〈Ⅱ部〉262

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